土をひねる日々


乾燥でひびを入れないための、基本の考え方

2026年10月12日

粘土を形にしたあと、すぐに焼けるわけではありません。まず、ゆっくりと乾燥させる工程があります。ここで失敗すると、せっかく作った作品にひびが入ることがあります。乾燥の基本を、疑問に答える形でまとめます。

Q. なぜ乾燥でひびが入るのですか

粘土は、乾くときに水分が抜けて縮みます。この縮み方が場所によって違うと、ひずみが生まれ、ひびの原因になります。たとえば、薄い部分は早く乾いて縮み、厚い部分は遅れて乾くため、そのあいだに引っ張り合いが起こります。

Q. ゆっくり乾かすには、どうすればよいですか

直射日光や風の当たる場所は避け、日陰の風通しの穏やかな場所に置きます。作品全体が均等に乾くよう、ときどき向きを変えるのも有効です。

乾燥の初期には、ゆるく覆いをかけて、乾く速度を落とす方法もあります。覆いは、少し隙間を残しておくと、湿気がこもらず、ほどよく乾いていきます。

Q. 厚みはどう気をつければよいですか

壁の厚みを、できるだけ均一にそろえることが基本です。厚みにばらつきがあると、乾く速度にむらが生じます。成形の段階で、厚みの差が大きくならないよう、指で確かめながら整えます。

特に、底の部分と壁の接合部は、厚くなりやすい箇所です。この部分は、乾燥中にひびが入りやすいため、意識して形を整えておくと安心です。

Q. 乾いたかどうかは、どう判断しますか

乾燥が進むと、粘土の色が濃い色から明るい色へ変わっていきます。全体が均一に明るい色になり、触っても冷たく感じなくなれば、十分に乾いたサインです。水分が残っていると、触ったときに少しひんやりします。

Q. 乾燥の途中で、取っ手のような出っ張りが先に乾いてしまいます

出っ張った部分は、空気に触れる面が広いため、本体より早く乾きます。そのまま放っておくと、付け根にひずみがたまり、ひびの原因になります。出っ張りの部分だけに、湿らせた薄い布やラップを軽くかけて、乾く速度を本体にそろえます。本体が追いついてきたら、覆いを外します。

Q. 乾燥中に作品を動かしてもよいですか

乾きはじめの柔らかい状態で持ち上げると、形が歪んだり、指の跡がついたりします。動かすときは、底を両手で支え、胴の部分を強く握らないようにします。ある程度乾いて硬くなってからのほうが、扱いやすくなります。置く板は、紙を一枚敷くなどして、底が板に張りつかないようにしておくと、縮むときに引っ張られません。

まとめ

乾燥でひびを防ぐには、厚みをそろえ、ゆっくりと、均等に乾かすことが大切です。急がず、時間をかけて見守る気持ちで取り組んでください。

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